雑記#Prowine上海2024に行って参りました!

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“你好”、えんです。最近日本で中国のお酒とお茶など飲み物の専門ネットショップ「チャイナドリンクス」の開業を準備しています。今回は中国ワインの最新情報と商品選別のために、11月12~14日に中国の上海で開催したワイン展示会「prowine上海2024」に行って参りました。

中国ワインをたくさん試飲し、専門的なセミナーも5つ参加しました。また、ワイナリーの代表達とたくさん話し合って、非常に勉強になった旅でした。本文はえんくん独自の視点で展示会を紹介したいと思います。中国ワインに興味がある方はぜひ最後まで読んでくださいね。

Prowine展示会について簡単に

「Prowein」はドイツのデュッセルドルフ発、世界最大級の国際的なワインとスピリッツの展示会です。バイヤーやソムリエなどの専門家向けで、世界各国のワイン生産者、大手ブランドから新興の小規模生産者まで多彩な出展者が参加します。また、ワインやスピリッツに関する専門的なセミナーやテイスティングセッションが開催され、最新の市場動向や技術が共有されます。業界№1と言えるほど非常に高い評価を受けています。

現在はデュッセルドルフ以外に、上海、シンガポール、香港、ムンバイ、サンパウロに毎年開催しています。東京は今年からデビューしました。ちなみに次回の東京展示会は来年四月の15~17日に開催しますので、興味がある方はhttps://prowine-tokyo.com/で確認してください。

そして今回のProwine上海は、600以上の企業が参加し、フランスやイタリア、スペインなど伝統的な生産地以外に、ルーマニア、セルビア、北マケドニアなど普段あんまり聞かないワイン生産地の出展者もいました。

また、中国のワインメーカーもたくさん出展しました。新疆ウイグルと寧夏賀蘭山東麓のワイナリー数が多く、それ以外に北京近くの懐来地区、四川とチベットのシャングリラ周辺のワイナリーも出展しました。

会場は「上海新国際博覧センター(SNIEC)」で、上海トランスラピッドの龍陽路駅から乗り換えで一駅ですので、浦東国際空港からのアクセスは非常に便利です。初日から大勢の参加者が来場しました。

初日の入り口

今回の印象的な中国ワインとワイナリー

今回の展示会で私は中国ワインをメインに見てきましたので、中国ワインの最新情報と印象を残ったワインとワイナリーについて紹介します。

新疆ウイグル産地

天塞ワイナリー(Tiansai Vineyards)

中国新疆ウイグル自治区の焉耆(ヤンチ)に位置し、2010年に設立されました。天山山脈南麓に位置する特別な気候条件と、砂漠地帯特有の環境がブドウ栽培に最適であるため、高い品質が維持されています。観光スポットとしても訪問者を受け入れており、ワイン愛好家にとって魅力的な場所です。

天塞ワイナリーのオーナー陳立忠さんに会えました(笑)

天塞ワイナリーと言ったら、日本でも少量輸入されている「Skyline of Gobi」シリーズはとても有名です。今回最もプレミアムの「T95マルスラン」も試飲できました。去年発売した「エンジョイ」(えんくんが持っているボトル)は二千円台で非常にコスパが高いです。

シャトー楼蘭(Chateau Loulan)

シャトー楼蘭は、中国・新疆ウイグル自治区の吐魯番(トルファン)盆地に位置するワイナリーです。その歴史は1976年に設立された鄯善県葡萄酒工場に遡ります。吐魯番盆地は年間の日照時間が長く、雨量が非常に少ないため、葡萄が凝縮した風味を持つのが特徴です。また、吐魯番はグリーンレーズンの名産地として中国で知らない人がいないほど有名です。

シャトー楼蘭のワイン

えんくんは右から4番のワインが最も好きです。値段は1万円ぐらいでちょっと高いですが、ボルドーの格付けシャトーに負けない高品質で、パーカーポイント92点を獲得しました。

新疆ウイグル伝統ワイン「穆萨莱思」(Musalesi・ムサライス)

中近東原産の醸造用ブドウ「ヴィティス・ヴィニフェラ系」は2000年前から新疆ウイグルに伝えてきたと思われます。そしてムサライスは新疆ウイグル自治区を起源とする伝統的なワインで、「中国ワインの生きた化石」と称されます。その製造技術は新疆の自治区級非物質文化遺産に指定されています。ウイグル族の文化に深く根差し、独自の製法と豊かな文化的背景を持つこの飲料は、地域の象徴的な存在です。

初めてのムサライス、干し杏のような味でした。

ムサライスの製法は搾りたてのブドウジュースを三倍以上に煮詰めて、その後自然発酵させた甘口ワインです。煮詰めるときに肉蓯蓉(ニクジュヨウ)やクコ、サフランなどの漢方薬を加えることが多いみたいです。非常に独特で面白いワインでした。

寧夏 賀蘭山東麓産地

源石

源石ワイナリー(Yuanshi Vineyard)は、中国寧夏回族自治区の賀蘭山東麓地域に位置し、自然と文化を融合した特別なワイナリーです。このワイナリーは元々廃鉱地を再開発して建設され、2007年に葡萄栽培を開始、2014年に一般公開されました。敷地面積は約400ヘクタールで、カベルネ・ソーヴィニヨン、マルセラン、シャルドネなどの品種を栽培しています。

また、ワイナリーは観光施設としても評価が高くブドウ畑や醸造施設を見学したり、地元のワイン文化を体験することができます。年間10万人が尋ねる寧夏の人気スポットだそうです。習近平国家主席も見学しに来たことがあります。

源石ワイナリーのワイン

停雲

中国にはオーソドックスなワインだけでなく、停雲ワイナリー(Tingyun Vineyard)自然派ワインを造っているワイナリーです。

停雲ワイナリーの社長兼醸造家の劉さん

特にシャルドネのペットナットを醸造する途中に、中国茶を投入する新たな試みが非常に面白いです。その中で特に緑茶×シャルドネの「西湖佳人」が一番好きです。日本の緑茶と違って、中国緑茶特有の栗っぽい味が非常に感じやすいです。ぜひ日本のみなさんに飲んでほしいワインです。

中国茶×シャルドネ以外、マスカットのロゼやリースリング、青梅を入れた様々なペットナットを造っています。

それ他のワイナリー

寧夏賀蘭山東麓から来たワイナリーはほかにもたくさんありましたが、全部紹介してしまうと本になっちゃいそうで今回は割愛します。今後は各ワイナリーごとを詳細に紹介したいと思います。

以下はいくつか気に入りのワイナリーの写真をアップします。

オーナーは中国の大手家電メーカー「美的」の創業者、中国有数のDRCコレクター。
右から2番目のレゼルヴは「中国のオーパスワン」と称賛されます。
一山一水のマルベックは非常に高品質。またマルベックやピノノワールのペットナットも非常に美味しかった
シルバーハイツ、日本で一番知られている中国ワインかもしれない
ムーランをイメージしたワイナリー、非常にコスパがいい。
M218というワインが最近中国でバズって、2週間でなんと10万本売れました。
ペルノリカール社所有の「賀蘭山ワイナリー」、左の「霄峰」は1本5万円前後のプレミアムワイン

番外編

今回の展示会で、えんくんのふるさとの内モンゴル自治区のワイナリーに出会いました。それはフフホト市の「楽為ワイナリー」です。黄河左岸のヴァレーでブドウ栽培を行って、醸造家のお兄ちゃん(左1)は日本文化が大好きで、尺八を演奏できます。また、日本酒の醸造方法をワインに取り込むとか色々試しています。現在はカベルネ・ソーヴィニョン、シラー、メルロー、マルスランをメインに栽培しています。

中国の中でより冷涼の産地として、山査子のような赤い果実の香りと酸味が豊富で非常に美味しいワインが出来ています。また、ラベルもモンゴル語やモンゴル文化の要素をたくさん乗せて非常にユニークです。これもぜひ日本の皆さんに飲んでみたいワインです。

以上Prowein上海2024のワイナリーの紹介でした。私が参加したセミナーについてはまた次回で紹介します。お楽しみくださいね。

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